2008年2月17日 四旬節第2主日(A年)

日本の小説家遠藤周作の著書に「私にとって神とは」というものがあります。この本の中で、遠藤周作は自身の信仰の歩みを振り返り、そのうえでなぜ依然として神を信じているかを語っています。遠藤周作は神を、優しく、包容力があり慈悲深い神であると表現しています。

四旬節の間、私達は自分達自身の信仰をかえりみてみましょう。実際、「私にとって神とは」という問いほど、基本的な問いかけは他にはないでしょう。ここでは、私が信じる神についてご説明します。

わたしは、目ではみることのできない神様と、イエスの人間性を通して出会っています。神はイエスの形で人間となられました。福音を読み、人間の形をしたイエスがどんなに温和で優しく、人々の欠点を受け入れ、温かい心の持ち主であったかを知って、私は「これこそが真の神の心だ」と言うことができます。ひとりの人間にすぎない私が目で見ることができない真の神を、人間イエスを通して見る事ができるのです。イエスは100%神であり同時に100%人間であったのです。

今日の福音では山の上で神の栄光と光に包まれたイエスが描かれていました。ペトロ、ヤコブ、ヨハネの三人の弟子も一緒でした。まもなくこの三人の弟子はゲッセマネの園で苦しみの闇に沈む人間イエスを見ることになるのです。

イエスは私達を親しみやすい「おとうちゃん」ともいうべき天の父に導いてくださいます。イエスは私達を助けるために聖霊の力を送ってくださいます。

人間としてのイエスは、人間としての苦しみや悩みを経験しました。ユダの陰謀によりイエスの心は傷つきました。また十字架上で「神よ、どうして私をお見捨てになったのですか。」と叫んだように、孤独感も味わいました。このように神はイエスの人間性を通して、真に人間であることをすべて経験しています。それゆえ、とても近づきやすい神なのです。次のイエスの言葉は、実際、とても深い意味を持っています。
神は私達一人ひとりに言われます。「恐れるな、私はあなたと共にいる。」

これこそが、わたしにとっての神なのです。