2008年5月4日 主の昇天(A年)

第2次世界大戦中、ドイツの都市ドレスデンは激しい爆撃を受けました。街は廃墟と化してしまいました。ある教会は破壊されて瓦礫となりましたが、戦後、信者たちはその瓦礫の中から爆撃前に聖堂の外に立っていたキリスト像を見つけ出しました。それはイエスが両手を広げ私たちをあたたかく迎え入れている様子をあらわした像でした。像の胴体の損傷はわずかなものでしたが両の手は爆撃によって失われてしまったのです。
信者たちは教会を建て直し、両手を失ったその像を聖堂の外に置きました。像の土台にはこのように書かれています。
「あなたがたは私の手です」 今日の第一朗読(使徒言行録)でイエスは弟子たちに、そして今日の私たちにも 「あなたがたは力を受けて地の果てまで私の証人となる。」と言っています。イエスは、私たちがそれぞれが暮らす社会で、キリストの平和の道具となるように求めているのです。 例えば、 熱のある人の額に手を当てる時、それはキリストの平和を伝えるためにイエスの代理としてやっているのです。私たちはイエスの手です。さらに、苦しみに打ちのめされている人を訪れる時、私たちはイエスの足です。人を励ますときはイエスの口です。悩み事を聞くときはイエスの耳です。
「証人になる」とはこういうことです。けれども、私たちは自らの能力だけでそのようなことを行うのではありません。
私たちに託した使命を成し遂げるため、イエスはその強さや力を与えてくださる、ということを肝に銘じておきましょう。
イエスは今日も聖書を通して生きている声で私たちに語りかけます。「私は世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」と。