2008年9月14日 十字架称賛(A年)

今日はイエスが私たちのために十字架上で死んだことを思いおこし、そのことに感謝する日です。
1941年、ナチスのアウシュヴィッツ強制収容所から一人の囚人が脱走しました。 脱走に対する罰として脱走者の班から10名が選ばれ、死刑が命じられました。 その10名のうちの一人、フランツィシェク・ガヨウィニチェクは、「かわいそうな私の妻と子よ!」と叫びました。 その時、ポーランド人神父マキシミリアン・コルベは一歩前に出て、「私を彼の身代わりになりましょう」と言ったのです。 何という英雄的な行動、なんと深い愛でしょう。
この生きながらえた父親は、その後の全人生を通してコルベ神父に感謝し続けました。
しかし、私たち一人一人も、同じ経験をしているのです。 イエスは私たちのために十字架上で死にました。 神であるイエスはこんなにまで、私たちを愛してくださるのです。
あなたが持っている十字架を見て、「イエス様、ありがとうございます」と言ってみましょう。
イエスは私たち一人一人に「私はあなたと共にいる」とおっしゃっています。 もし、イエスが私たちと同じように、体の痛みや裏切り・いじめ・屈辱・拒絶・虚無などの心の痛みを味わっていなかったとしたら「私はあなたと共にいる」とは言えなかったでしょう。
しかしイエスは実際に人間の苦しみを体験されよくご存じですから私たちが苦しい時にはそばにいて、助けと勇気、慰めを与えてくださいます。
イエスの十字架上の苦しみとどう向き合うかについて、私は、お医者様の大島先生という方に大きな影響をうけています。 和歌山県の小さな村(龍神)で私は27歳の若い神父でした。 篤い信仰を持った大島先生は癌に冒され、畳の部屋で布団にくるまり、いまわの際でした。 胃癌の痛みは強烈でしたが、先生は十字架を握りしめ、「イエス様、あなたは私とともにおられます」と祈っておられました。
大島先生は痛みに直面していましたが、それよりも重要なことは、彼には心の平和があったことです。
十字架上のイエスの苦しみは、私たちの慰めです。 そしてイエスの死からの復活は私たちの希望です。